経営者の方へ

経営計画のすすめ(事例紹介)

幹部社員を活性化する目標達成管理の仕組みづくり
~数値計画のプロセスを重視する~
プラント管理と機械据付を行う当社は社員70名を抱え、ここ数年にわたり業績も安定している。しかし今後さらなる成長を継続しようと考えた時に取り組まざるを得ないいくつかの課題があった。その1つは、どうしても成り行きまかせの決算となってしまい事前にじっくりと決算見通しを確認したうえで対応策をとることができずにいたこと。
そして2つ目は幹部社員の活性化である。自らの方針や具体策を考え、それを伝え実行するだけでは、長期的な発展は望めない。もっと幹部が主体的に考え実行する組織経営の確立が必要である。
そんな時に、中期経営計画立案セミナーの存在を知り参加したのだった。まさに自社にとっての課題の解決に必要なのは、幹部とともに経営計画と予実管理を行うことだと感じた。
中期計画は社長自身がまとめる必要があるが、単年度計画を作成する時は、幹部社員が参加しボトムアップ型で行ったことで、数値目標については幹部との意識の共有が強くなった。特に売上を分類別に検討し、担当者別、得意先別、現場別までの落とし込みで、全社の数値と、各人ごとの目標数値が明確になった。
また、それぞれの役割の確認と、全社目標と各人別の目標との差を埋めるにあたって、見込み客の拡大等具体的にどう取り組むのかという視点で最終検討ができたことが大きい。以前はトップダウンによる計画の策定になっていたが、幹部を主体としたボトムアップ型に切り替えたことで、毎月の原価管理、実行予算管理が充実してきている。また、計画作成についてはこれまで自分自身が経験してきたことはもちろんであるが、新たな得 意先の開拓、新たな業務の検討とともに、原価について常に考えて行動するように徹底された。
毎月、月初(5日前後)に定例会議を開催している。
会議資料については、具体的な数値を明確にすることが重要であり、経理担当者と会計事務所の連携により、役割を分担して行っている。

会議参加者:社長他幹部社員7名 開催時間17:30~19:30

1. 社長より前月の状況報告を実施

2. 売上達成において個別の検討を実施
・当初掲げた数値目標の実績確認と目標の再検討を実施
・新たに営業できた物件の報告(売上・原価・人件費)

3. 行動目標の検証
・先月の課題を検証する(掲げた目標に対して行動し成果がでたか)
・検証においては具体的に行えたか

4. 当月の課題を決定
予実会議を継続することで、経営計画書で作成した固定費について目標を100%とすると5%前後の誤差しかなく、予定したものについてはほぼ予定通りの支出があるという認識ができた。そうすればどうやって数値を積み上げていくのかという視点での検討が大きくなっていき、これまで自分がやってきた仕事(できる仕事)だけでなく、自分がやっていない仕事、これからの時代にあう仕事を見つけるという意識とともに、具体的な意見交換に繋がってきている。また現在幹部が中心となって作成している、工事の実行予算管理をしっかりとすることで、いかにして利益を残すかということを考えることに至ったとともに、人材育成という中で役割の分担、業務の段取り指示を徹底するという風土ができつつある。数値達成においては、常に年間目標との差を意識した展開になっている。


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